IT系ニュース(2025年3月)

この記事では「データサイエンス系」や「プログラミング系」などの分野について、最近のニュースや気になったことなどをご紹介します。

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データサイエンス系の話題

人工知能に関連した2つの話題をご紹介します。

DeepSeek

2025年1月下旬に突如として発表されたDeepSeekですが、この記事を書いている時点のここ2ヶ月の間にもさまざまなニュースが飛び交っています。

DeepSeekの開発費とリソースがかなり少ないことから、従来のAI開発の常識を塗り替えるのではないかという思惑からNVIDIA株の急落も話題になりました。

また、開発にあたってはOpenAI社のChatGPTなどを利用(蒸留)したのではないか、との疑惑も出てきました。

非常に混沌とした状態ですが、まずは現状についてまとめた記事がありましたのでご紹介します。

「DeepSeekショック」とは何だったのか? 2025年、AI開発の最新事情を解説

記事は長いのですが、今回の騒ぎの発端から蒸留疑惑まで一通りまとめられています。


ところで、個人的に驚いたことがあります。それは、DeepSeek R1がOSS(オープンソースソフトウェア)として公開されたことです。

「なぜOSS?」という疑問がありましたが、イマイチその真意が読み取れませんでした。

そこで、何かヒントはないかいろいろと探していたところ、なるほど、という意見を見つけました。

DeepSeek R1が何故OSSとして発表されたか

詳細は記事を参考にいただければと思いますが、中国から米国に対する「(AI関連技術の)輸出規制は逆効果だ」というメッセージではないか、というものでした。DeepSeek社の真意は分かりませんが、このような考え方もあるのかもしれませんね。

あるいは、今後のAIのあり方を変えていきたい、という意思があったのでしょうかね。


DeepSeekの話題で持ちきりの中、こちらも同じ中国のアリババから新しいAIモデル「Qwen」が発表されたようです。

アリババが新型AIモデル発表、「ディープシーク超え」主張

こちらはあまり話題にのぼっていないようですが、中国の動向も見離せませんね。

AIを使いすぎると愚かになる?

AIの技術革新は続いていますが、一方でタイトルの不穏なニュースがありました。

AIを使いすぎると人は愚かになる

AIを使いすぎると、「『認知的オフロード(認知負荷の軽減)』という現象を通じて、批判的思考能力が損なわれる可能性があるのではないか」というお話です。


私はインターネットの黎明期からIT関連の業界にいますが、当時も似たような話がありました。

「インターネットで調べることを続けていると、記憶力や考える力が落ちてくる」というものでした。人それぞれだと思いますが、私は個人的に記憶力や考える力が実際に低下しているような気がしていました。

当時はこのような状況に対して、「何か知りたいことがあったら、答えがわからなくても一度考えてみる」という行為をすると脳に刺激になり、記憶力や考える力は低下しない、という意見もありました。

そういうこともあり、私はいまだに何か調べるときは一度あれこれ想像して考えるようにしています。個人の比較実験はできませんので効果があるのか分かりませんが…

このような経験がありますので、AIも本当に必要な時だけ利用するようにしています。

何かわからないことがあったら、まずは自分で一度考えてみて、そのあと手元の書籍や資料などを確認し、それでもわからない場合、ネット検索かAIかどちらか適していると思われるツールを使うようにしています。

効率は悪い気がしますが、効率と引き換えに何か失うものがありそうな気がするんですよね…


このような個人的な経験もあるので、今回のニュースはとても興味深く感じました。

みなさんはどう思いますか?

プログラミング系の話題

プログラミング系の知識修得について、いくつかの記事をご紹介します。

コンピュータの歴史

コンピュータの歴史と聞くと、真空管を利用した「エニアック」を思い浮かべる方もいるかもしれませんね。

このエニアックは1946年に開発されましたが、それよりも前、計算をする機械は想像上のものと思われてた時代から、コンピュータの原型のようなものはありました。

古くは1800年代のバベッジの歯車式機械や解析機があり、その頃からプログラムで動作するアイデアはあったようです。

その後、アラン・チューリングが「チューリングマシン」に関する論文を発表して、これが現代のコンピュータ基礎理論になっています。


と、このような歴史を聞いても「ふーん」という感じで終わってしまいそうですが、ぜひもう一歩踏み込んでみましょう!

このように現在のコンピュータやプログラムに関して、記念碑的なアイデアはいくつかあります。

ちょうど次のWebサイトで、現在のコンピュータサイエンスに影響を与えた論文が紹介されています。

コンピューターサイエンスの歴史で最も影響力のある論文7本

紹介されている最初の論文は、先ほどのチューリングマシンに関してですが、他にも現在欠かすことのできない技術のルーツとなる論文が紹介されています。

ぜひ一度確認していただければと思います。


ところで、個人的にチューリングマシンはとても面白く感じしました。もし興味があれば「チューリングを読む」(日経BP社)という書籍を強くお勧めします! 数学やパズルが好きな方であればとても楽しく読めると思いますよ!

おすすめ書籍

先ほどはコンピュータの基盤となる文献でしたが、最新技術のキャッチアップも必要ですよね。

私は最近追いついていけないので、次のような情報を参考に興味のあるところを勉強するようにしています。

2025年中に読破したい、最高の技術書10選

いくつか読んだ本もあるのですが、特にプログラマを目指している方におすすめなのが「良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門」です。

プログラムは動けばいいというものでもないので、どのようなコードを「良いコード」というのか、よくまとめられていました。

私が企業で製品開発を担当していたときは、社内のコーディングルールがありましたが、あくまでルールの内容でした。

この書籍は良いコードにするための考え方なども書かれていますので、とても参考になります。


また、ソフトウェア開発をしていると、Linuxの知識があった方が良い場面が意外に多いです。

上のサイトで紹介されていますが、無料で配布されている「Linux標準教科書」がありますので、ぜひ手に取ってみていただければと思います。

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