業務自動化-Power Automate Desktop-
●はじめに
日本の一人当たりの労働生産性や時間当たりの労働生産性は、OECD加盟国の平均を下回っており、その改善が課題となっています。
個人や組織の生産性を上げるために、RPA(Robotic Process Automation)ツールを積極的に活用するケースが増えています。ここではその中の一つであるPower Automate Desktopについて取り上げます。ベルーフでも「業務自動化研修」で本ツールを使用しています。
●Power Automate Desktopとは
Power Automate Desktopは、Microsoftが提供するRobotic Process Automation (RPA)ツールです。Windows PC上で行う定型作業を自動化することが可能です。プログラミング言語のように文法を覚えていなくても必要な処理をアクションを入力することで作成できます。
●主な特徴
・自動化の範囲: 400種類以上のアクションを使って、PCやWebアプリケーションの作業を自動化できます。
・レコーダー機能: 自分の操作を記録し、それを自動化することができます。
・無料利用: Windows10、11ユーザーには無料で提供されています
●メリット
定型作業を自動化することで、時間を節約し、本来の業務に集中できます。
カンタンに操作を組み立てて実行ボタンを押すだけで自動化が可能です。
●デメリット
有料版でないとスケジュール実行ができません。
一部の古いアプリケーションは自動化できない場合があります。
●使用例
Amazonで買い物をしたときの、ある期間の領収書をWebから取得し、PDF化する処理を示します。
まずはSTEP1でメールから特定の期間の注文番号を抽出し、テキストファイルとして保存します。
続いてSTEP2でテキストファイルの注文番号について順次ウェブサイトに入力し、表示された領収書をPDFに保存します。
★STEP1 メールから注文番号の抽出
★STEP2 注文番号をWebサイトに自動入力し表示結果をPDF化
この程度の入力で、人手で行うとかなり面倒な作業も自動的に行うことができます。無償で利用できるので、興味ある人は是非試してみてください。
●使用上の注意
Power Automate Desktopのフローは、クラウド(OneDrive)に保存されます。数か月前に作成済のフローが表示されないというトラブルが発生しました。
現在そのトラブルは解消していますが、せっかく作成したフローが一時的にも使えなくなるのは本当に困ります。作成したフローはテキストベース(Robin言語)でローカルに保存するようにしましょう。