ソルダーレジストとプリント基板の話

テレビので「楽しんだものがち化学」なんてロゴと宇宙遊泳している若い女性のCMを見たことがありませんか?ソルダーレジストというインクを作っている会社のCMです。実はこの会社、私たちが日常的に使っているスマートフォンや家電、産業機器の中で、ほとんど意識されることのない重要な材料を作っています。
それが ソルダーレジスト です。
今回は、このソルダーレジストについて、
私自身の電子工作で作成したPCB(プリント基板)の実例も交えながら紹介します。

ソルダーレジストとは何か

ソルダーレジストとは、プリント基板の表面を覆っている絶縁膜のことです。
多くの場合、基板は緑色をしていますが、あの緑色の部分がソルダーレジストです。

役割は非常にシンプルで、主に次の3つがあります。

  • 不要な部分にはんだが付くのを防ぐ
  • 銅配線を保護する
  • 基板の信頼性と外観品質を高める

はんだ付けするランド部分だけを露出させ、それ以外を覆うことで、はんだブリッジやショートを防ぎます。

なぜソルダーレジストが重要なのか

ソルダーレジストが無い基板を想像してみると、その重要性が分かりやすくなります。

  • 細い配線の間にはんだが流れ込みやすい
  • フラックスや汚れが銅箔に直接触れる
  • 実装時のミスが起きやすい

特に最近は、ICのピンピッチが細かく、電子工作レベルでもQFNや細ピッチSOPを使うことが珍しくありません。こうした部品を安定して実装できるのは、ソルダーレジストが「余計な場所にはんだを行かせない」役割を果たしているからです。

今やっている電子工作の例

下の写真は基板の上にはんだ付け実装したUSBコネクタです。中心の細いピンの太さは、0.3mm、ピンの間隔は0.5mmです。楊枝を一緒に写真を撮ったのでその細かさが良く分かると思います。当然、ピン一本ずつ半田付けすることはできません。半田ごては先の太さが細い所でも5mm以上あるからです。

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ではどうやって半田付けしたのでしょう?

種明かしをすると、半田ごての先で半田を溶かしてピンを左から右へサーっとひと撫ぜ!不思議に写真のように綺麗に半田付けが出来てしまいます。ピンとピンの間が溶けた半田で繋がることもありません。
不思議ですよね!!!
これがソルダーレジストの力です。ソルダーレジストはインクですが半田の熱で溶けることはありません。ピンとピンの間にはソルダーレジストで隔てられているので溶けた半田は隣には流れずピンの上に表面張力で固まってピンと基板のランド(メッキされた銅箔)をしっかりはんだ付けするのです。
下の写真は、USBコネクタを載せる前の基板のランド部分です。私の電子工作のソルダーレジストは黒を使っています。

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次にプリント基板を見る機会があったら、ぜひあの緑色の層にも目を向けてみてください。そこには、電子機器を当たり前に動かすための、確かな技術が詰まっています。

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